2024.04.16

インタビュー

【菅野 結以】己を生きる[敗れた日の私小説]

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【菅野 結以】己を生きる[敗れた日の私小説]

周りを気にせず、すべての基準を自分の内側におけば何もかもが良い方向に向くと思う。何歳だからとか何々だからとか自分を縛る尺度は本当は一つもなくて、誰がどう思っているか気にする必要はないし、同調圧力も感じず生きていける。自分軸で好きなことを選んで生きてきました。

学校は合わないなと思ったら別の道を探したし、自分にとって必要ないと思ったものはやめてきた。「自分はこれがいい」という意志を常に持ち続けて信じること。

「特別な人だから自分を貫ける、自由に生きられる」なんてことは絶対になくて、選択は自由だから。それぞれの事情はあれど、必ず突破できる糸口はある。

ファンの子からの相談やSNSで悩みを聞いていると、周囲に気を遣いすぎたり、人目を気にしすぎることで本心が疎かになっていることが多い。でもこれは自分の人生だから、本当はただ自分の心に正直に生きていればいい。「生き方に型はない。正しいか正しくないかより、美しいか美しくないか」このマインドで生きてると、超生きやすい。

今の自分を変えたいと思ったら、環境とつき合う人たちを変えることが1番手っ取り早い。人は良くも悪くも影響し合ってしまうから、そこで交わされる言葉や空気が気持ち良くないものだと引っ張られてしまう。近しい人は鏡だから、究極この会社の空気ヤダと思ったら、ひとまずやめてみます私は。

ー 本当は最初からみんな自由そのもの!自分を縛っているのは自分自身

「変えられない」っていう思い込みは自分で自分にかけている呪いみたいなもので、世間とか普通とか同調圧力とかを受け止めているのも自分。自分で自分を縛ってしまいがち。本当はいつだって解き放つことができる。

あとは、本当の自分に還れる場所を持っておくのがおすすめ。自分を解放できる場所を持っておくことで人は救われるし、好きだな、心地良いな、と思うものや人を見つけたら絶対大事にしたほうがいい。夢中になっているときは自分に立ち戻れる時間。リセットボタンが押せるから。

私にとってそれはサウナだったり音楽の現場だったりするわけだけど、心を解放する時間を持つと思考がクリアになる。「あ、意外と深刻に考えるべきことなんてないんだ」と気づけたり、感性が研ぎ澄まされて新しいアイディアが湧いてくる。自分と深く対話する時間を定期的に持つことで、本当に求めているものに迷わず手を伸ばせる。

選ぶためにはまず自分を知ることが本当に大事。「いや、私はこっちに行きます」と言えるのは、自分を知っているから。まず自分が好きなこと嫌いなこと、得意なこと不得意なことを知る。それがすべての始まりな気がします。人の声を聞く前に、自分の心の声を聞いたほうがいい。

そういう意味で“捨てる”ことも大事。人にはキャパがあるから。苦手を捨てる、嫌いを捨てる、好まない人間関係を捨てる…。いらないものをどんどん捨てる。

気持ち良くないこと、少しでも違和感があるものは背負わない。自分が決めたわけでもなく良いとも思っていないものに従っていると、センサーはどんどん鈍っていってしまう。結果なんとなく選んで背負わなくてもいいものまで背負ってしまう。すべての後悔はなんとなくの連続で流されちゃった結果かもしれない。

自分の好きなことや得意なことを知り伸ばして、苦手なことは得意な人にお願いして協力し合ったらいい。平均的にも普通にもなる必要はなくて、自分らしさをすくすく育てていけばいい。

何に感動して何に嫌悪を覚えるか、何が必要で何がいらないか。自分軸の選択の積み重ねが“私らしさ”を作り上げていく。広い世界のなか、どんな人も自分のまんまで心地良くいられる場所は必ずある。諦めずに情熱を持って愛の向くほうへ進んでいけば、自分が自分を居心地の良い場所に連れていってくれる。

そう思ってます♡

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Model_YUI KANNO
Photo_tAiki
Styling_AYA YAGISHITA
Hair&Make-up_YUZUKO

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※衣装はすべてスタイリスト私物です
(PECHE 005)
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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雑誌『PECHE』とは、“私”を生き抜くためのビジュアルmag。 ずっと眺めていたくなるような眼福なビジュアル本であり、様々な毎日を過ごす中で一歩踏み出す勇気になるような言葉もたくさん詰まった、お守りのような本でもあります。